椎名誠「かぐや姫はいやな女」
表題作「かぐや姫はいやな女」あたりはやや冗長、世界のトイレや水の話も著者がいろいろなところで書いているので新しらしさはないが、後半は比較的面白い。
昭和53年に0系を運転して東京から新大阪、平成25年に新大阪から東京までN700Aで戻る様子を細かく描写しており面白い。二人勤務の0系から一人勤務の700系へ。もちろん速度もATC信号も異なるが、ホームに入ってから30信号を確認して手動運転に切り替えてから停止までは同じ。一人乗車のN700Aでも便乗運転手を載せて沿線や昔話が出てきてこまやかである。
東京圏のJRの列車運行をコントロールする東京総合指令室を解説した本。なかなかよくできた構成であるが、台やが乱れたときの修復手順をもう少し詳しく説明してほしかった。事故が起こった駅の近隣で折り返し運転に切り替えるのがかなりの困難を伴うことは理解できたが、その仕組みの説明がいまいち。
これを見ると前作の出来の良さがわかる。本作の出来が悪いのではなく、前作と時代もストーリーもVFXも違和感なく続く。ハリソン・フォードが老けたな、と思うのはスターウォーズ・フォースの覚醒と同じ。レイチェルの出来の良さも「フォースの覚醒」のレーア姫と同じか。何も解決していないのでまだまだ続編が作成できるのも同じ。
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