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村上春樹「騎士団長殺し」

 なかなか面白かった。読みやすい。しかも珍しくハッピーエンドっぽいこともあり、読後感が良い。
 全くのリアリズムというわけではないが、「多崎つくる」のように重要な謎は残さない。
 意識してか無意識かはわからないが、過去の村上作品の一部を彷彿とさせる部分が多い。
 プロローグでいきなり顔のない男が出てきて、あれあれと読み始めると、離婚を迫る妻の名前が「ユズ」(かたかなだけど)だったり・・・。井戸のような穴も出てくるし、やっぱり最後はその穴に戻ったり。基本的には村上春樹の小説のつくりである、Seek & Find的である。そして騎士団長は知識がある羊男にも思える。
 「騎士団長殺し」という題名だけが発表されたとき、オペラ「ドン・ジョバンニ」に関係したものになるのかと言われたが、その点については村上春樹は裏切らない。
 
 村上春樹の小説は日本人の過去の戦争犯罪、特に中国に関わるものが多いと言われ、今回も南京侵攻が少し出てくるが、メインはナチス。ナチスドイツのオーストリア併合は受験の世界史で覚えていたが、なかみは全く知らなかった。それを「アンシュルス」というのも初めて知った。

2冊セットを即決価格でヤフオクに出したら5分で売れた・・。



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