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袖井林二郎「マッカーサーの2千日」


 大学に入った直後に同じクラスの友人から、これを読めと言われた3冊のうちの一冊(残りの2冊は、「深代淳郎の青春日記」とD.ハルバースタム「ザ・ベスト&ザ・ブライテスト」だったような)。
 で、読んだと思っていたが、再読してみると全く覚えていないのでたぶん読まなかったのだろう(他の2冊は読んだ)。
 鬼畜米英と戦って負けた日本と日本国民がなぜあそこまでマッカーサーにいかれてしまったのかを、マッカーサーの少年時代を含めてその性格と占領戦術と豊富な資料から解明する。なお、今回の本は「新世紀版」となっており今世紀に入ってから重大な誤りの訂正といくつかの資料が追加されている。
 最後は朝鮮戦争でトルーマンに逆らい中国への進軍を提言して、解任されるが、その時に日本人は「さすがにアメリカには関東軍はいないんだな」とその文民統制に感服している。
 もっともその文民統制も「ザ・ベスト&ザ・ブライテスト」のケネディ政権では判断をあやまりベトナムの泥沼にはまっていく。
 「新世紀版」は、イラク戦争の後のころ。イラクをアメリカが占領して日本と同様な占領政策が成功できると期待しているアメリカに、マッカーサーのような個性あるリーダーもおらず、日本人のような国民性がないイラクの占領政策は失敗するだろうとあとがきで袖井は予言しているが、その通りになった。
 自分の政策は常に正しいと信じて疑わず、時には過去の事実も都合よく記憶されなおしてきたマッカーサー。軍人でも経営者でも権力を握ると同じようになるようだ。

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