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佐藤優「国家と神とマルクス」

佐藤優「国家と神とマルクス」
 かつて「外務省のラスプーン」と非難したマスコミは今や「第一級の知性」ともてはやしている。何やら少し前まで「現代のベートンベン」と持ち上げていた作曲家に対する態度の真逆で笑える。
 本書は著者のいくつかのエッセイやインタビューをまとめたもの。
 中身は多岐にわたり、神学、哲学的な部分はよくわからない。けっこう難しい話も多いが、興味深い話も多い。
 こんなのがあった。氏は獄中で数十冊の本に絞って精読しているが、その1冊にマルコポーロ「東方見聞録」がある。その中で、日本人は人食い人種、かの国では誘拐ビジネスが流行しており身代金を払わないと食べられると書かれているらしい。マルコポーロは黄金の国に行ってビジネスを展開したかったが、この話に怖気づいて日本には来なかった。「東方見聞録」は欧米でも有名な本なので、たいていの人はこの本の日本についての記述を知っている。それは「黄金の国」としてだけではなく、「人食い人種」としての刷り込みもある。
 日本では「黄金の国」の件は誰でも知っているが、「人食い人種」の話はほとんどの人が知らない。日本人には自分に都合の悪い評価を無視したり、隠してしまう傾向があることが危険だと指摘している。
 昨年末の安倍総理の靖国参拝に対する諸外国、特にアメリカの姿勢に対する反論を思い出した。

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瀬尾まいこ「卵の緒」

瀬尾まいこ「卵の緒」
 著者には父親がいないとありがきに書いてあるが、そのせいか、表題作ともう1編「7'sblood」とも父親がいない子供の話。ただし語り手が子供なのであって描きたいのは母親のようだ。
 この著者の別の本のAMAZONのレビューに「読みやすいけど、ひまつぶしにしかならない」というのがあったが、ややそういう印象。2作とも設定が特殊すぎて、読みやすいけど、こんな家族いねえよ、てな感じ。家族のつながりは血ではないといいたいのだろうが。でも読みたくないということはない。読むものがなくなったらまた別のものを読んでもいい。

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現代語訳 信長公記

現代語訳 信長公記
 kindle半額セールで「現代語訳 信長公記」を見つけた。
 今年の大河ドラマの主人公・黒田官兵衛が、荒木村重を説得に行ってそのまま捕まってしまい、帰還せぬ官兵衛に怒った信長が、人質の息子(松寿丸)を殺せと秀吉に命令、それを竹中半兵衛に任せ・・・、というようなくだりは、「信長公記」には記載されているのか、載っているならどのようになっているのか、という好奇心に駆られて読んでみた。
 その答えは伏せるとして、信長について知っていることが少ないことに改めて驚く。

 信長、秀吉、家康の中ではやはり信長に惹かれるが、知識レベルは受験の日本史+「国盗物語」程度。信長について知っているのは、幼少の頃の「うつけ」時代の逸話、父の葬儀と斎藤道三との対面。桶狭間以降は有名な戦い(姉川、長篠、石山本願寺、延暦寺)と楽市楽座、安土城と来て本能寺の変で終わり。かなり断片的だ。足利義昭を奉じて京に上るが京都で何をしていたかは知らない。
 光秀の謀反の一因に家康接待の粗相があるが、信長が部下である家康をなぜ接待したのかと言われるとわからない(読んだことはあるのかもしれないが覚えていない)。が、「信長公記」を読んで接待した理由が分かった。信長が武田を滅ぼした後に京都に戻るが、その途上は高遠から新府、甲府経由で駿府に出て富士山や浜名湖を眺めながらの観光旅行をしている。大部隊の移動なので、宿や食料、そして道中の整備などに膨大な労力と費用がかかるが、家康はそれを行った。もちろんそうしたのは信長を恐れてであるが、よくやってくれたと慰労したのである。家康の本拠・三河に隣接していることもあり、家康は旧武田所領の中から駿府を信長から与えられる。さて、その接待では料理の中身まで記載しているが、光秀が粗相をしてそれを信長が咎めたという記述はない。(本能寺の直前の連歌会で光秀が読んだ有名な句「ときはいま・・・」は出ている)。

 全般に細かい戦記の報告(誰がどこを攻めて首をいくつ取ったとか、褒美に黄金何枚もらったとか、後藤何某作のこしらえの刀を与えたとかすごく詳しい)が淡々と書かれている。姉川も長篠も比叡山もあっさりとした記述だが、安土城や京都の御所(信長が再建)など各種の建物の内装(この部屋は誰に襖絵を書かせたとか、ここは金箔だとか)の記述が妙に詳しい。武田家滅亡とその後始末と京に戻るまで(上記の旅行)と、本能寺の変は詳しいが、最後の一年だからかも。最後は家康が堺を脱出で終わっている。
 美術品の記述が妙に詳しいが、それはこの時代に重視されたからで、安土桃山文化は派手、華美というような教科書の記述を彷彿とさせる。

 面白いかと言えばあまり面白くはないが、信長って畏怖されていたんだなあ、切れ者だったんだなあ、という感じと戦国時代の常識がわかる。

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谷保天満宮の梅 2014/2/18

 今年は大雪のせいで梅を見に行く機会がなかった。近所の公園の梅は思いっきり坊主に刈られていたし・・・。
で、近くまで行ったので、国立の谷保天満宮で梅を見てきた。雪の上にけっこう咲いていた。

 いつもここへは自転車で行くが今回は、クルマ。近隣の梅観のときもクルマなら一眼、自転車ならコンデジだが、今回はミラーレス+マウントアダプタ+SONY Aマウントレンズ、という組み合わせ。
 AF(オートフォーカス)ができないマウントアダプタ経由だったが、きちんと合わせればそれなりに写る。
 これからの花の時期には、レンズ1本では足りないけど、交換するのは面倒というケースがたまにあるので、デジタル一眼とミラーレスwith Aマウントレンズが活躍できるかも。

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ナウシカの飛行具、作ってみた メーヴェが飛ぶまでの10年間

ナウシカの飛行具、作ってみた メーヴェが飛ぶまでの10年間
 メールソフト・ポストペットの開発者が10年かけてメーヴェを飛ばす話。こういうと「ふう~ん、そんなお金あっていいね」で終わるが、面白かった。けっこう興奮しながら読んだ。
 エンジンを積んだ実機のテスト飛行の様子はこちらとかで見られる。これを見て、なんだこれだけ?と思うかどうか。
 ぼくは、TVでこれを見たとき、メーヴェにしてはでかいな、と思った。(大きさについては揚力の計算式を知っていればこの本を読まなくてもすぐに計算できることが本書でわかりましたが・・・。ぼくはもちろん知りませんでした)。この本を読もうと思ったきっかけは、この大きさの謎が第一。
 当然ながら、相当の資金がいるが、メーヴェ風のラジコン機(それでも300万円)から始め、会社のプロジェクトにして、順次だてて進めていく発想や方法論はなかなか面白い。
 なんでこんなものにこれだけの資金をかけようと思うのか、それが第二の理由だったが、その理由もとてもよくわかった。

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瀬尾まいこ「図書館の神様」

瀬尾まいこ「図書館の神様」
 題名から想像するほどヤワな小説ではないが、トラウマを抱えた主人公を数少ない周囲が特にわざとらしくもなく支えて、淡々とストーリーは流れいつの間にか終わる。図書館から眺める海のようにさわやかではある。こういうのもいい。

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嘘つきアーニャの真っ赤な真実

嘘つきアーニャの真っ赤な真実
 米原万里の大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。60年代初頭、プラハのソビエト学校で出会い、その後音信不通となった3人の友人に30年後に消息を訪ね彼女たちの祖国(ギリシャ、ルーマニア、ユーゴスラビア)を訪ねていく。
 祖国、愛国心、信教、日本人には本当はなかなか理解できない世界がよく分かり、日本は平和だなあ、と感じるとともに、子供の頃から教育(あるいは洗脳であっても)された考え方はそう簡単には変わらないということ、それでも大きな転機があれば変わりうることもあると分かる。メディアが商売優先でおかしな右傾化するよりもきちんとした教育がやはり大切。

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村上春樹いじり

村上春樹いじり
 「多崎つくる」のレビューをAMAZONに書いたのがきっかけで全長編をレビューしたという。が、本文中の「書評」の文字に違和感を感じるレベル。モテない男がぼやきを2ちゃんねるに書いたかんじ。ツッコミどころがワンパターンで飽きる。

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相模原北公園 2014/2/1


 前回、道を間違えていきそこなったので今回は、ルートラボで作成したコースをGarminに入れていきました。EDGE500のこの疑似ナビ、バカにしてましたが必要最低限の機能はあります。街中の入り組んだ道ほど効果があるかも・・・。
 梅は5分咲くらい。
 ここはアジサイ園もあるのでその時期にも期待。自宅から往復で30キロ程度で尾根幹線以外は平らなのでいいかも。

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一生に一度は“絶対”行きたい 世界遺産Top45

一生に一度は“絶対”行きたい 世界遺産Top45
 海外旅行に興味がないので、日本以外の世界遺産には全く疎いが、kindle版がセールで199円だったので、それならいいかと思って購入した。
 こういうカラー写真のあるkindle版を読むのには、タブレットのASUS MEMOPADがいい。
 タブレットを購入したので、Kindle Paperwhite 3Gは売却しようかと思ったが、テキストメインの本はやはりこちらが読みやすいので残すことにした。

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世界でもっとも強力な9のアルゴリズム

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム
 AMAZONのkindleのサイトに載っていたので、図書館で借りた・・・。
 久しぶりにこの手の本を読んだ。テーマは、、検索エンジンのインデクシング、ページランク、公開鍵暗号、誤り訂正符号、パターン認識、データ圧縮、データベース、デジタル署名、計算不能性。
 パターン認識は知らなかったので面白かった。他の多くは大昔に学んだ(表面をなぞった)ものだが、ITを知らない人向けに書いてるその語り口がなかなかユニークで読む価値がある。誤り訂正符号は特に面白かった。

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