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大栗博司「大栗先生の超弦理論入門」

大栗博司「大栗先生の超弦理論入門」
 「多くの人たちの理解を阻んできたこれらの「壁」に、『重力とは何か』『強い力と弱い力』(いずれも幻冬舎新書)がベストセラーとなった大栗先生が挑み、誰にでもわかる、しかしごまかしのない説明にチャレンジします」というコピーどおり、特に前半は「この先生の説明は本当にわかりやすい」と感心しきり。だが九次元やこれに時間を加えた十次元というのはイメージできないので、なかなかすっと腑に落ちない。それでも次元を落とす「コンパクト化」や「重力のホログラフィー原理」がわかりやすく説明されていたので、かなりわかりやすい。
 最後の2つの章は「空間は幻想である」と「時間は幻想か」。末尾の「である」と「か」の違いが現時点での学説の立場を表す。重力を含む九次元空間の理論と重力を含まない三次元空間の理論を使って計算しても答えは同じとなり、空間とは二次的な概念であり幻想。一方である観測者には同時に見えるふたつの事象が別の観測者には同時には見えないことは特殊相対性理論の昔から知られているが、超弦理論では時間の向きについてはまだこれからという。

 それと本書の途中にはオイラーの公式が出てきて、この解法も近似的なものともう少し厳密なものが出てくる。その式は数学好きであればよく知られているだろうが(ぼくは数学好きではないので知りません)
1+2+3+4+5+・・・・=-1/12(マイナス12分の1)。
 正の整数を無限に足していくと負の数になるというヤツです。
この公式から超弦理論は次元の数が九次元と決まるようです。

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