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鈴木和成「村上春樹とネコの話」

鈴木和成「村上春樹とネコの話」
 著者は「村上春樹クロニクル1983-1995」という評論を書いているし、AMAZONのコピーでは「村上ワールドの中枢に埋め込まれた「ネコの謎」とは何か? 80年代から先駆的に村上文学を批判してきた著者が、「ネコ」という視点から作品群をミステリーのように解読。」となっているが、それを期待して読むとがっかりする。
 で、がっかりした。

 題名を注意深く読むと「村上春樹「と」ネコの話」であって「の」ではない。村上春樹の猫の話ではない。
 猫好きの著者は猫とはこういう生き物だ、猫好きとはこういう思考をする、という持論を村上春樹の作品を中心に引用しつつ、自宅の猫を礼賛しているだけである。途中、これもひとつの文芸評論のスタイルかもしれないとも考えたが、自宅の猫の遍歴を記したエピローグを読むにつけ、やはり自宅の猫礼賛であったと思った。
 
 直前に読んだ半田淳子の本は深い批評だっただけに比較する気にもなれない。

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半田淳子「村上春樹、夏目漱石と出会う―日本のモダン・ポストモダン 」

半田淳子「村上春樹、夏目漱石と出会う―日本のモダン・ポストモダン 」
 面白い。
 MURAKAMI Haruki STUDY BOOKSの6冊目として刊行された本書の作者はICUの上級准教授で、元になった論文は英文。著者は春樹ファンではなく、純粋に比較文学的な内容であり、やや固めであるが、それだけに説得力がある。女性の視点からの論評も新鮮。
 1.「吾輩は猫である」と「羊をめぐる冒険」-20世紀の「時間」意識
 2.「三四郎」と「ノルウェイの森」-逃げる男と見限る女の物語
 3.「それから」と「ダンス・ダンス・ダンス」-怯える男と救済する女の物語
 4.「道草」と「国境の南、太陽の西」-都市型家族の神話
 5.「満韓ところどころ」と「ノモンハンの鉄の墓場」他-「身体」の東西と「アジア」の発見
 エピローグ-井戸の話

 漱石の「満韓ところどころ」は読んだことがない。

 漱石との比較は、柴田勝二「村上春樹と夏目漱石――二人の国民作家が描いた日本」を読んだことがある。こちらは「1Q84」まで述べた最近の作であるが、これとは似た部分もあるが、かなり印象は異なる。
 「中国行きのスロウボート」の頃の春樹の中国人への意識については、柴田と半田では全く反対であり、半田はアジアについて意識するようになったのは春樹がプリンストンで過ごした以降であると断じている。

 20世紀の時間とは、太陽暦である。それは1時間や1分がどの季節でもどの場所でも同じ長さ(太陰暦は日の出から日の入りで1時間が決まるので長さが季節と場所で異なる)の暦を統一的に採用することで初めて鉄道運行が可能になる(これは鉄道マニアの原武史「大正天皇」とかでも基本事項として述べられていた)。

 「ノルウェイの森」の直子の通う大学のモデルは英語教育で有名な女子大で、近くにはきれいな用水が流れているとのことで、津田塾だと思っていたが、本当はICUらしい(女子大ではないが)。ICUの横にある野川公園は昔はICUが保有していやゴルフ場で、ここは「風の歌を聴け」で登場する。昔は牧場もキャンパス内にあったとさ・・・。野川公園には行ったことがあるがICUには行ったことがないので雰囲気がわからないが。

村上春樹と夏目漱石――二人の国民作家が描いた日本

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村山由佳「天使の卵」

村山由佳「天使の卵」
天使の卵 通常版 [DVD]
NHK「ミュージック・ポートレイト」で、今井美樹と対談していた村上由佳(初めて顔を見た)を見て、そういえば以前、「夜明けまで1マイル」という作品を読んだことがあったことを思い出し、一番の人気作である本書を読んでみた。
 う~ん、歳のせいか、そもそもこういうストーリーを淡々と記述する散文的な軽い作品を受け付けなくなっているのか・・・・。でも、記録しておかないと読んだことすら忘れてしまうので・・・。
 出だしはなかなか良いし、途中もそれなりなのだが、最後が急ぎすぎているし、夏姫の台詞ではないが、あまりにも「あっけない」。残されたスケッチブックについての描写があることでこの作品を、ハーレクインロマンスから文学にひっぱりあげたのではあるが・・・。

 映画にもなっているようだ。春妃の小西真奈美と、妹である夏姫の沢尻エリカはそれぞれ雰囲気はあっているかもしれないが、この姉妹、似ているかなあ。映画を見ていないのでなんともいえないが、この映画の公開は「手紙」とほとんど同じ時期なので本性を隠した魔性の演技が見られるかもしれない・・。

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ジオラマ風の多摩センター 2012/9/9



 最近、2番めに評価が高いCANON PowerShot S100(1番はSONY DSC-RX100)を中古入手したので、午前の自転車に続いて、午後は多摩センターまで折りたたみ自転車DAHONで行ってみた。
 初日なのでまだ細かい操作がよくわからないが、もともとジオラマ風の街並みの多摩センターはジオラマ風に撮影するとぴったりくる。


詳細&写真

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連光寺TTのT 2012/9/9


 新しいヘルメットをかぶり、新しいカメラを持って、連光寺TTのT(トライアル)・・・・。
 TTの結果はまあ、推して知るべし。カメラはジオラマ風が標準で撮れて面白い。ヘルメットは25g重くなったがその差は感じない。

 詳細&写真

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