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椎名誠「水惑星の旅」

椎名誠「水惑星の旅」
 久しぶりに椎名誠らしい真面目な、というのは自然をテーマにした真面目な本を読んだ。
ふだんはタブロイド紙や文春に連載している軽いコラム集しかあまり読まないんだが・・・。

 テーマは水である。椎名さんはアマゾンやメコン、黄河、ガンジスなど世界の著名な河川に接しているし、水のない苦しみやサバイバルも経験している。
 以前から、水を流す音がするトイレや有益な菌まで流してしまうシャワートイレに疑問を呈しているし、そもそも飲料水を下水として流していることにも疑問を呈している。
 世界では雨水はためて飲料水にするものだし、河川があればそのまま飲むのがふつうである。
 間違いなく日本はもっとも水に恵まれ生死ギリギリの渇水の経験もない。またメコン川やナイル川のように利害がからむ複数の国を流れる川もない。

 日本の海水淡水化技術の紹介もあるが、基本的に憂いているのは日本人の水に対する危機感のなさと同じ感覚の政治への対応である。

 世の中には料理や飲料水はすべてペットボトルを購入している人も珍しくないと聞く。これらの水は、ガソリンよりも高い。ガソリンの価格が少し変動したり、ビールなどの酒税が変動すれば、マスコミも世間もいろいろ騒ぐけれども、水の値段についてはなにも言わない。日本人は災害時以外は本当に水に無関心だと思う。

 今年の初めに民主党政権は離島の山林を外資が入手することに対して一定の制限をかける法律(こういうのがないのは日本くらい)の制定に動き出したとこの本に書いてあったが、その後はどうなったのだろう。みんな原発で吹っ飛んだかな。

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