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伊藤礼「こぐこぐ自転車」

伊藤礼「こぐこぐ自転車」
 チャリ仲間にオススメと言われた本。
 面白い!

 著者・伊藤礼さんはかの伊藤整の息子。伊藤整といえば高校の頃、難解な文章に悩んだ小説家・評論家であり、その息子と知ってビビったが、年齢を感じる穏やかで小気味の効いたチョイわる老人的な語り口がとても面白い。
 まずは年齢。検索すればわかるが著者は1933年生まれ、刊行は2005年でその時、自転車を始めて4年になると書いており70歳近くなってから乗り始めている。たまたま入った町田の自転車屋で、GIANTの24インチの折りたたみ自転車を衝動買いしてから3年の間に6台の自転車を所有して乗り分け、北海道や東北など各地に仲間(平均年齢67歳)と輪行したり自走したりしている。
 ツーリング・サイクリングの本なのにトレーニングのかけらも出てこない。いや正確には、久我山の自宅から甲州街道を新宿まで何回も往復して鍛えているのだが、甲州街道を走る様子を細かく面白く描写しているので、トレーニングであることを忘れてしまう。

 ついでにいえば自宅が久我山で行動範囲が京王線沿線が多いため、ぼく的には土地勘があるためさらに読み易い。小野路でパンクして鶴川まで自転車を押していった話など「電話してくれれば」と思わずにはいられない。

 結局、こういう話はある程度マニアックな人がマニア向けに書く本だろうな、と、先日読んだ、江上剛の本を思い浮かべて思った。あの本が極めてつまらなかったのは、観察している江上さんが対象に対して評価できるほどの知識がないために、立派なものだとか、ありきたりの感想しか言えないところに原因があるのだろう。

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