「田舎暮らし」の2冊
いわゆる「田舎暮らし」について対極の本を2冊読んだ。
かたや、田舎暮らしをして、そのノウハウで出版や講演を業にしているライターであり、当然、田舎暮らし賛成派。厳しいけれどもきちんと準備をして積極的に村にはいっていけば大丈夫という主張で、そのための細かいノウハウを掲げている。TVの企画のようにおいしい面ばかりではなく、むしろ大変な面、重要な面を仔細に書いているので、実際に田舎暮らしをしようという人には良い入門書となるのではないか。
もう1冊は、定年を迎えて、さあ田舎暮らしだと張り切っているおとうさんに完全に冷や水を浴びせかけることを目的としている。小説家なのでやや書き方に癖があるが、ご指摘ごもっともなことも多い。
この2冊とも同じ主張は、「田舎暮らしはけっこうお金がかかる」ということ。それと選挙と冠婚葬祭がとても大変だ、ということ・・・。そして下表に示したような差が出る大きな違いは、場所にもよるのだろうが、定年すぎて都会から来て、まともな仕事もせずに趣味にうつつをぬかそうかという移住者に対して、全く価値観が違う土地の人と本当に親交できるのか、ということでありそうだ。
まあ、ぼくの場合、腰が悪くて農作業はできないし、価値観の違う人たちと親交しようという心意気はないし、この2冊とも否定している「展望や自然美で場所を決めてはいけない」に反してしまう人なので、せいぜい管理が行き届いて都会人しか住んでいない別荘地帯にしかいけそうにないが、別荘地帯はもともと住居に不適な場所を建築技術でカバーした不便な土地であり、たいていは標高が高くて(海沿いは別)寒い。
あ、それ以前に資金がないか・・・。
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