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池内紀「なじみの店」

池内紀「なじみの店」「山の仲間たち」

 池内 紀(おさむ)の名を初めて見たのが氏の編集による「山の仲間たち」だったこともあり、なんとなく山の専門家のイメージがあったが、本職はドイツ文学でカフカやゲーテが専門。しかし、その手の本には縁遠いので、いかにもくつろげそうな題名の「なじみの店」を読む。
 冒頭の「庭の一畳間」の出だしでは、その正体がつかめずにSF小説かと、ちょっと面食らったが、エッセイ集なんだなと理解して落ち着いた。
 1940年生まれなので出版時に61歳で、11月に古希を迎える。

 60歳のおじいさんのエッセイだからそれなりに落ち着いたことが多いはずだが、そうでもないところが面白い。ドイツ文学という堅いことが本業だと、エッセイなり心情吐露では思いっきり弱音なり俗世間的な欲を言ってみるのかもしれない。そういう人間臭い部分が楽しいエッセイ集である。

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