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丸谷才一「女ざかり」

丸谷才一「女ざかり」 学生時代に読んだ「裏声で歌へ君が代」の内容はすっかり忘れてしまい、丸谷才一というと寡作の重鎮のような印象しか残っていない。そういう印象のある著者が「女ざかり」という思わせぶりの題名の社会小説的なものを書くとは全く想像していなかった。
 1993年刊行。45歳にして念願の論説委員になった離婚暦のあるヒロインが自分が書いた社説がもとで政府与党のご機嫌を損ね失脚しかける。それを周囲の協力のもとで挽回しようという話。
 特に年代は設定していないものの、「土地の値段はまだまだ上がる」などと書かれているのでバブル期だろう。第3の権力である新聞社のいい加減な体制を垣間見るのも面白いが、ヒロインの周囲を固める友人男性をはじめ登場人物がみんな面白い。彼らの意見は当然ながら著者の意見を反映したものもあるだろうが。

 さて、この作品、1994年に映画化されており、ヒロインは吉永小百合、恋人役が津川雅彦。45歳のヒロインを吉永小百合が演じられた頃もずいぶん昔だなあ、と思う。
 映画のキャストはこちらに出ているが、読み終わったあとで見比べてみるのも面白い。キャストは原作のイメージにかなり合っているように思え、唯一最大ずれているのがヒロインのように思えた。今なら天海祐希あたりだろうな。

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