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村上龍映画小説集

村上龍映画小説集
 取り上げた作品は12。
 題名を見たときに中身のイメージが思い浮かばなかった。 いずれも(きっと)有名な作品なので題名を借りた短篇集かと思ったが、著者が佐世保から上京し、福生へと腰を落ち着ける?までの出来事を連作っぽく扱った小説集。主人公の名前はもちろんムラカミリュウではない。そうすることでこれが事実ではなくフィクションであることを明言している。登場する女性や扱った麻薬類もかなり創作だろうが、父が美術教師で、主人公が高校時代のバンドの連中と上京して美術学校っぽいところに入ったりする背景は村上龍の経歴と合致している。

 村上龍は映画好きで、自身でも監督をしたことがある。
 もちろん、ロックも好きだ。
 だからこそ書けた佳作といえる。
 上京したのは1970年。佐世保ではエンタープライズ入港阻止のデモがあり、当時の若者は全共闘に憧れた。しかし70年は日大が正常化し、東大安田講堂が落城した年でもある。

 そういう時代背景の中で「限りなく透明に近いブルー」が生まれてくるわけだが、この連作集に登場する人たちは「ブルー」に登場する人たちでもある。

 ちなみに扱った12作のうち、ぼくが見た記憶があるのは2つのみ。しかもTV。

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