« January 2010 | Main | March 2010 »

岩瀬大輔「生命保険のカラクリ」

岩瀬大輔「生命保険のカラクリ」 
 実態がよくわからない業種は多数あるが、生保もそのひとつ。しかもたいていの人は加入しているし、それに費やす金額も住宅購入に次ぐものなのに・・・。

 この本の全文がPDFで期間限定でネットで公開されているというので読んでみた。
 著者はネットライフ生命を設立した人

 それはさておき、内容は非常に読みやすくシンプル。漠然とこうなんだろうな、と思っていた点が解明される。まあ、50代になって読んでもちょっと遅すぎかもしれないが30代あたりでまだまだ保険を検討する人にはよい。もっとも50代でも医療保険とか気にしている人には良い。
 医療保険といえば、日本は月10万円以上の高額医療費は健康保険で負担されるのになんであんなに売ろうとしているのか不思議だったが、要するにその仕組みを知らない人が多い人が多いところにつけ込んでいるだけのようだ。もちろん個室ベッド代は保険ではまかなえないが。

 最後には自社の宣伝気味の箇所もあるが、コンパクトにまとまっている。表紙から奥付けまで入れて、PDFで240ページ。

| | TrackBack (0)

谷保天満宮の梅 2010/2/21


より大きな地図で 谷保天満宮の梅 2010/2/21 を表示

 梅見物に国立市の谷保天満宮に久しぶりに行ってきた。
 ここは若い頃何度か来たが、梅林は初めて。
 天満宮の大きさに比べて意外とこじんまりとした梅林でした。

 帰りに連光寺の坂に挑戦、疲れました・・・。

 詳細&写真

| | TrackBack (0)

村上春樹「若い読者のための短編小説案内」

村上春樹「若い読者のための短編小説案内」 村上春樹「若い読者のための短編小説案内」は、より正確には「若い文学愛好者のための~」であろう。けっして文学とはゆかりのない人向けではない。
 と、感じるくらい読者に高度な文学知識あるいは経験を要求する本だ。はっきり言って難しい。
 もともと村上がプリンストン大学などで大学院生と日本文学のゼミが発端となっている。アメリカの大学生はとてもよく勉強するから村上も驚くほどの知識を持っているので、内容もかなり深い。その形式を日本でやったものがこの本である。

 とりあげたのはリンク先にあるように、吉行淳之介、小島信夫、安岡章太郎、庄野潤三、丸谷才一、長谷川四郎。
 吉行は大昔に「砂の上の植物群」「夕暮れまで」、丸谷は「裏声で歌へ君が代」を読んだくらいであとの人は手にしたこともない。「裏声で~」は発売時にすぐ購入して夢中で読んだ記憶があるが・・・。
 それでも(読んでいなくても)けっこう興味深く話しを進められるのがさすがである。

 巻末に文芸春秋社による取り上げた6名の作家の略歴がまとまっている。6人の作品のいくつかを実際に読んだあとでもう一度読んでみたい本である。

 先日、「こころ」を読み直したのはこの本を読んでいる途中で読みたくなってしまったため。そういう影響力がある本だ。

| | TrackBack (0)

夏目漱石「こころ」

夏目漱石「こころ」 最近、村上春樹ものを再読し、けっこう新たな発見があるので、本棚の奥から夏目漱石「こころ」を再び取り出してみた。
 「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の3部(メインは半数を占める「先生と遺書」にある)の量をみるとその不均衡さに気がつく。
 冒頭の「先生と私」は導入部であり仕方ないが「両親と私」がかなり短く、しかも危篤の父を置いて「先生の遺書」を懐にして実家を飛び出してしまうのがいかにも中途半端だ。その後、父がどうなったのかの記述は作品にはない。この疑問は巻末の解説を見て納得した。要するにこの小説は未完成なのだ。とても長くなりそうだと漱石はあきらめてしまい、その後を書くかどうかを悩んだすえに書かないことにしたということらしい。

 結末を知ったうえで読み始めると「先生」と妻とのやりとりや「先生」の「私」への言動には結末に至る布石が随所に打たれている。「両親と私」では乃木将軍の殉死の新聞記事が登場する。
 メインの「先生と遺書」では戦争未亡人の「奥さん」とその「お嬢さん」がとても生き生きと描かれている。時代でいえば「坂の上の雲」と同じなのでイメージを描きやすいこともある。それにしても夏目漱石の言文一致書体は明治の作家とは思えぬほど読みやすい。江戸の名残を残す東京市内の具体的な地名で描くこのあたりは、村上春樹よりも読みやすいだろう。

 Kの自殺の原因を生涯、妻に隠しながらも、乃木将軍の殉死をきっかけに明治という時代に殉死することを選んだ「先生」の行為は自己矛盾だらけであるが、ありていにいえば「抜け駆け」しただけでこのような精神的な重荷を一生背負い続ける現代人はいないだろう。

| | TrackBack (0)

日大三高の坂


より大きな地図で 日大三高の坂 2010/2/14 を表示

 日大三高と町田市民プールのミニ峠をなんとか登ってきました。
 インナーフルでないと登れないです・・・。フロント2枚だったらダメだったかも。
 斜度は8%から9%、最大で11%くらいあります・・・。

 詳細&写真 

| | TrackBack (0)

「1Q84 BOOK3」予約した

村上春樹「1Q84 BOOK3」 4月16日発売だそうです。

 予約しました。

| | TrackBack (0)

はじめての文学 村上春樹

村上春樹「はじめての文学 村上春樹」 「文学の入り口に立つ若い読者へ向けた自選アンソロジー」ということで収録は以下のとおり。

 シドニーのグリーン・ストリート/カンガルー日和/鏡/とんがり焼の盛衰/かいつぶり/踊る小人/鉛筆削り(あるいは幸運としての渡辺昇1)/タイム・マシーン(あるいは幸運としての渡辺昇2)/ドーナツ化/ことわざ/牛乳/インド屋さん/もしょもしょ/真っ赤な芥子/緑色の獣/沈黙/かえるくん、東京を救う

 主として10代程度の読者を想定してか、フォントは大きく、適度にふりがながふってある。初読の作品はないが、文字の大きさやふりがなだけで作品の見た目の印象が異なる。
 図書館から借りた本書の背表紙をふと見たら「ティーンズ」と貼ってあった。

 直近に「めくらやなぎと眠る女」を読んだばかりなので、これを重複する、鏡/カンガルー日和/かいつぶり/とんがり焼の盛衰、は飛ばした。
 巻末に村上自身のかんたんな解説がある。この解説の中で収録したかったけどできなかった作品として、「めくらやなぎと眠る女」に収録した、貧乏な叔母さんの話/七番目の男。さらに「中国行きのスロウ・ボート」「図書館奇譚」をあげていた。

 読書になじんでいない大学生くらいが読み始めるきっかけとしてはいいかもしれない。
 しかし、本を読んでいる人の村上春樹入門なら(短編集からとして)「めくらやなぎと眠る女」のほうがいい。

 短篇とはいってもやはりある程度の量があってこそ厚みがでる。この中では「踊る小人/沈黙/かえるくん、東京を救う」がいい。それと短いけど「シドニーのグリーン・ストリート/緑色の獣」もなかなか。

| | TrackBack (0)

村上春樹「めくらやなぎと眠る女」

村上春樹「めくらやなぎと眠る女」 とても読みやすい短篇集である。

 収録作:めくらやなぎと、眠る女/バースデイ・ガール/ニューヨーク炭鉱の悲劇/飛行機――あるいは彼はいかにして詩を読むようにひとりごとを言ったか/鏡/我らの時代のフォークロア――高度資本主義前史/ハンティング・ナイフ/カンガルー日和/かいつぶり/人喰い猫/貧乏な叔母さんの話/嘔吐1979/七番目の男/スパゲティーの年に/トニー滝谷/とんがり焼の盛衰/氷男/蟹/螢/偶然の旅人/ハナレイ・ベイ/どこであれそれが見つかりそうな場所で/日々移動する腎臓のかたちをした石/品川猿

 短篇の楽しみのひとつは題名とのギャップ。長編にももちろんそれはあるが、短篇の場合はギャップの有無がすぐにわかり、読み終えたあとに題名について考えることができる。
 題名の印象と中身とのギャップが一番大きいのは表題作「めくらやなぎと、眠る女」。読むのは2回め。めくらやなぎと眠る女はストーリーインストーリーであり、話の中での回想シーンで登場する。けっして奇譚ではない。「ニューヨーク炭鉱の悲劇」もこれに次ぐかな。

 村上作品は長編でも死者あるいはこの世のものではないものや動物と話をしたりあるいはというような場面がけっこうあるが、あまり不自然と感じない。この作品集でもそういう物語はいくつかある。その代表作は「貧乏な叔母さんの話」だろう。「ハナレイ・ベイ」「品川猿」も秀作。
 「螢」だけはどうしても「ノルウェイの森」と重なってしまうのはいたしかないが、壁のピンナップがこの作品では「プレイボーイ」であり「ノルウェイの森」では「平凡パンチ」なのは一応チェック・・・。

| | TrackBack (0)

自転車の点検


より大きな地図で 自転車の点検 2010/2/6 を表示

 風が強くてまともに走れないので、自転車の点検に行ってきました。
 界隈には梅の花が咲くものの、先日の雪もまだまだ残っています。
 春はもう少し先かな。

 詳細&写真

| | TrackBack (0)

村上春樹「やがて哀しき外国語」

村上春樹「やがて哀しき外国語」 1994年刊行のこの海外でのエッセイも、先の海外エッセイ「遠い太鼓」と同様に、海外ものは興味がない、外国語に囲まれて悲哀を感じたなんて村上春樹の暗めの小説のように書かれてもなあ、という思いで刊行当時は読まなかった。
 が、「遠い太鼓」が意外に面白かったので、こちらも読んでみた。

 アメリカ、プリンストンでの生活が主である。「遠い太鼓」ではギリシャ、イタリアの数箇所を短い期間で移動していったが、今回はプリンストン大学での講師ということもあり、いちおう腰を落ち着けてので生活である。
 どちらかといえば、国内で軽めに書かれるエッセイと同様の語り口で、内容もかなり面白い。

 「遠い太鼓」のときは村上春樹の代表作をいくつか読んでからでないとわかりにくいのではと感じたが、こちらは何も読んでいなくても読めるし、共感できる部分も多いだろう。

 アメリカはパパ・ブッシュからヒラリー・クリントンへ、湾岸戦争、日本車叩きと日本の景気後退開始時期でもある。「遠い太鼓」ではギリシャとイタリアの国民性の違いが面白く描かれていたが、こちらでは東部と西部の違い、プリンストンとバークレーの違い、タクシー運転手とのジャズ談義、中古レコード、それと官庁や大企業から派遣留学しているエリートにあきれる話など、なかなか面白い話が多い。

 日本車叩きでジャーナリストがアメリカ車を補助金で原価以下で売れば、日本の家の車寄せにはアメリカ車が2台ならびホンダはつぶれると書いているところがおかしい。日本の家には車寄せ(正確には敷地の外の門から玄関までの車用の道路ね)なんてない現実を知らない。
 
まあ、最近のトヨタ車リコール問題とはまったく次元の違う話であるが。

| | TrackBack (0)

« January 2010 | Main | March 2010 »