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「村上春樹イエローページ―作品別(1979~1996)」

村上春樹イエローページ―作品別(1979~1996)

加藤典洋「村上春樹イエローページ―作品別(1979~1996)」は、「風の歌を聴け」から「ねじまき鳥クロニクル」までの研究本である。

 ところで、「ノルウェイの森」が映画化されるらしい。トラン・アン・ユン監督、松山ケンイチ、菊地凛子という面々らしい。う~ん、どうなんだろう。「セカチュー」を映画化するのとは違うような。単なる恋愛ものではなく思想をもった作品の映画化例として(ぼくが見たものでは)三島由紀夫「春の雪」があるが、なかなかよく出来た映画とはいえ、「豊饒の海」全編を貫く転生はほとんど姿を見せない。
 さて「ノルウェイの森」は単純な恋愛小説だろうか。
 村上の作品を初めて読んだのがミーハーにも売れている最中の「ノルウェイの森」で、その後発表順に読み今に至る。で、もう一度読もうかなと思っているのだが、からくりを楽しむ、あるいは仕入れてから読むのも、実は難解な村上作品にはありかな、ということで冒頭の研究本を読んでみた。

 で、やっぱり「風の歌を聴け」から順番に読まないとダメだと思った。

 ただ「世界の終わりと・・」と「ねじまき鳥」は再読したくないので初期3部作を読んでからその次に読むつもり。

 さて、この研究本。いささかマニアックではあるが、なかなか面白い。たとえば「風の歌」では冒頭に「1970年の8月8日に始まり、18日後、つまり同じ年の8月26日に終わる」と書いてあるにも関わらず、読み終わったあとにちょっと計算すると1週間余計にかかっていることがわかる。これは村上の計算ミスか?そんなわけはない、ここにこの物語の意味がある、ということでからくり(というか著者の見解)を述べていく。
 正直なところ「国境の南」や「ねじまき鳥」あたりになると初期3部作から続く、いろいろな仕掛けに辟易する部分もあるが、つじつまはあっているように思える。なかなか面白い。

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 21年ぶりに再読した。冒頭の飛行機の中で「ノルウェイの森」が流れてきて主人公のワタナベ君が苦しむシーンとヒロインの直子が自殺してしまうことしか覚えておらず、なんだか暗くてじめじめした小説だったという... [Read More]

Tracked on 2009.09.12 at 15:09

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