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「もうひとつの劔岳 点の記」

もうひとつの劔岳 点の記
 「もうひとつの劔岳 点の記」という題名に惹かれて読んでみた。
 前半は映画の宣伝のようなもの。撮影スタッフの日記、撮影を支えた山小屋やガイドの対談、原作者新田次郎の娘、藤原咲子の談話など。
 がっかりしながら後半に入るとちょっと面白い。
 最初が野々村邦夫(元国土地理院理事長、「タモリ倶楽部」に地図マニア(当然)としても登場)による測量や三角点の話に始まり、自らが図化した剱岳の標高の話。この中で野々村さんは剱岳の標高を2997mとしたが、公表された数字は柴崎(点の記の主人公の測量士)が計算した2997m。それ以前は3003mとされていたがなぜそうなったのかは野々村さんも知らないという。ちなみにGPSで測定した現在の標高は2999m。
 次に本編ともいえる測量登山の謎。これは柴崎はいつ登ったのか、長次郎は登ったのかどうか、という話。映画や小説ではふたりは堅い信頼感のもと初登頂を成し遂げるが、どうも事実はかなり違うという話。
 さらに小島烏水のこと。
 この本で木村監督が映画での最後のシーン、手旗は創作と述べているが、小島烏水たちが剱に登ったのも同時期ではなく2年後であるが、そんな小島がサラリーマンの傍ら年に1度の2週間の休暇での登山や山岳会設立までの奮闘を近藤信行さんが解説している。
 最後に立山信仰の歴史の解説のあとに山と渓谷社らしく剱岳の写真と登山ガイドを数コース。

 読むべき箇所は後半だろう。前半は映画のWebサイトでも見ていればいい。
 なお、前半のガイドの対談や野々村さんの話など一部は雑誌「山と渓谷」2009年6月号掲載のものと同じである。

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