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森博嗣「今はもうない―SWITCH BACK」

今はもうない―SWITCH BACK

 森博嗣「今はもうない―SWITCH BACK」を読んだが、この設定にはすっかり騙された。いい意味で・・・。
 このシリーズの地の文はその場の登場人物で語られることが多いが、かなりの割合で萌絵の思考が語られる。しかし、この作品はにぎやかなパーティを避けて廃線跡を散歩する中年男性の語りで始まり、萌絵が登場しても彼女の語りはなく、あくまでも男性が萌絵を眺めながら語っていく。
 一方で、ときおり事後の話として、事件のあった別荘に向かう犀川と萌絵が出てくる不思議な進み方。
 名前当てのクイズの答えの部分でやっとその設定がわかるが(気がつくの遅すぎ?)、これで今までの作品で「あなたは私の若い頃とそっくり」という叔母の台詞が嘘ではなかったことが分かる。

 前2作の「幻惑の死と使途」「夏のレプリカ」で同時進行の事件を扱った森はこの作品でまた新たな手法を取り入れたのか、それとも・・・。
 「有限の微小とパン」まで読むとその意図がわかるのか・・・。

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