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「グレート・ギャツビー」

愛蔵版 グレート・ギャツビー
華麗なるギャッツビー
 村上春樹訳の「グレート・ギャツビー」を読んだ。
 いかにも2枚目のレッドフォードの映画、「華麗なるギャッツビー」は学生の頃に見たような気もするが、物語や結末の記憶がないので思い違いかもしれない。

 村上春樹を読むようになってから、彼に影響を与えた最大の作家であるフィッツジェラルドの短編集もいくつか読んだがそれほどおもしろいとは感じなかった。で、あまり期待せずに読んだ。

 始まりはなんとなく村上っぽい世界というか記述で、もやもやして始まる印象だったが、パーティーのシーンから引き込まれるように読んだ。村上自身による後書によればこのパーティーのシーンは売れっ子作家だったフィッツジェラルド自身が妻ゼルダとともに実際に開催していたパーティーをモデルにしたようだ。
 それにしてもアメリカの貧富の差の凄さ。
 先頃、リーマンブラザーズが破綻したあと、雑誌かネットで見たがウォール街の一部の社員と一般的なアメリカ家庭の年収差が10倍くらいあるらしい。ゴールドマンサックスの社長の年収200億は別格としても、日本に換算すると5百万と5千万の差くらいだろうか。日本の会社では(みずほのトップ3人が年俸9千万と先日経済誌でたたかれてたが)このレベルの差はなかなかない。
 アメリカでは西部の人間が東部に出て一旗あげようというのが割りと普通の考えであり、しかも歴史が短い国にしてはその来歴、すなわち家系や大学も問われる。

 ギャッツビーも語り手のニックもそのひとりである。

 この本の以前からの題名の「華麗なる」はやはり違うのではないか、「グレート」が正しいのではないかという印象が最後まで読んでから思える。「華麗」を装ったという意味であれば正しいか・・・。

 舞台となるイーストエッグ、ウェストエッグはロングアイランドの架空の地名だったが、その景観の描写から今ではGoogle Earthで検索するとちゃんと地名として検索される。

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