« Trek 7.3FX 購入 | Main | 丹羽隆志・中村博司「大人のための自転車入門」ほか »

中島義道「人間嫌い」のルール

中島義道「人間嫌い」のルール
 要旨や最後の「人間嫌いのルール」そのものはAMAZONの商品説明をごらんいただくとして、けっこうまじめで面白い。特に夏目漱石の後期三部作に登場する「高等遊民」や徒然草の台詞を引用するあたりは、学生時代に同じように考えていたので、だよねえ、と思った。
 また「走れメロス」や映画「哀愁」を題材にした「信頼と誠実さ」「信頼による支配」などの章はなかなか考えさせる話題である。
 著者はまずさまざまな人間嫌いの種類を分類・分析し、自分がどこに居るのかを表明し、次に人間嫌いとして生きるために「共感ゲームから降りる」「ひとりでできる仕事を見つける」「他人に何も期待しない」という段階をあげ、最後に「家族を遠ざける」に至り、人間嫌いとして生きるための10のルールを掲げる。

 ただし、これを実現するのはかなり難しい。
 共感ゲームを降りるとは会社や地域社会というコミュニティーを無視することであり、そのためには変人と思われても自活できる「ひとりでできる仕事」が必要であり、芸術家や大学教授というものがそれにあたる。「他人に何も期待しない」は可能かもしれないが「家族を遠ざける」とは十分な経済力で家族を養ったうえで、交渉を断つことを意味しており、国民年金だけではそれは実現できない。
 ということで、財力が先か、そのために共感ゲームに長い間付き合って蓄財するのか、という鶏と卵の論争になってしまう。

|

« Trek 7.3FX 購入 | Main | 丹羽隆志・中村博司「大人のための自転車入門」ほか »

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2457/41200498

Listed below are links to weblogs that reference 中島義道「人間嫌い」のルール:

« Trek 7.3FX 購入 | Main | 丹羽隆志・中村博司「大人のための自転車入門」ほか »