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後藤 雅洋「ジャズ喫茶のオヤジはなぜ威張っているのか」

後藤 雅洋 ジャズ完全入門!  四谷のジャズ喫茶「い~ぐる」のマスター後藤 雅洋の本を2冊読んでみた。
 ジャズ完全入門!。完全入門というだけあって非常にわかりやすい。構成そのものはオーソドックスでジャズの歴史や名プレーヤー、名盤の解説と続くが、どれも嫌味がなく、なんとかジャズの世界をわかってほしい、というひたむきさすら感じるが、かといって下手に出ているわけでも読者を甘やかしているわけでもない。「朝日カルチャーセンター」でジャズの話をしているだけあって読者をあきさせない。お勧め。

後藤 雅洋 ジャズ喫茶のオヤジはなぜ威張っているのか  ジャズ喫茶のオヤジはなぜ威張っているのか題名で売る本かと思ったが、やや題名負け。というのも題名についての回答が冒頭に出てきてしまい、そのあとにはこの話はない。題名で売るというよりは短編集の題名を収録作のひとつで代用した感じ。
 ただし、中身はさすがに「完全入門」よりは中級向けであり、正直、理解できないこだわりなども書かれている。が、全体としては少しジャズがわかってきた脱初心者の好奇心をくすぐる薀蓄もあり、なかなか面白い。

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椎名誠「極北の狩人」

椎名誠「極北の狩人」
さらば国分寺書店のオババ
 椎名誠の本は一部のSFを除きほぼ読んでいる。たまたま仕事が国分寺だったので「さらば国分寺書店のオババ」を読んだらオババはお得意様だったなんてこともあるが、その後に「哀愁の町に霧が降るのだ」で、椎名誠、木村晋介らの共同生活と学生時代の友人の下宿を重ね合わせたりしたこともあった。
 椎名誠は国内はもとより海外の辺境への旅ものも多く、そのほとんども読んでいるが、最近、星野道夫のおかげで北の方にも興味が湧いたので「極北の狩人」を読んでみた。
 DVDが付属しており本の一部がビデオで再現できる。DVDを先に見てみた。DVDはロシアのエスキモーの家族と狩の様子である。けっこう近代的な(カナダ製らしい)な家に住むエスキモーであるが、食事は生肉を真ん中において各自がナイフで好きなところを食べるのがふつうで、皿を使ったのは椎名などの取材陣へのサービスのようだ。犬そり、ライフル(は警察に取り上げられていたので散弾銃)でのアザラシ狩の様子、ワカサギ釣りを彷彿とさせる氷海でのホヤ取りの様子などが寂れた町の様子とともに収められていた。全体的にはやや明るめの印象があった。
 さて、本文に取り掛かる。前半はアラスカ、カナダと来て最後にDVDになったロシアの話になる。
 DVDから受ける印象と本文の印象はかなり違う。また描写している事象もかなり差がある。DVDの方が万人に受け入れやすく作ってある感じである。DVDは宮城県の東日本放送が開局30周年記念に製作したもの、ということで地方とはいえTV放送用のものである。
 同じものや人を取材してもTVとエッセイではかくも異なる。椎名自身、はしがきで「私自身いくらか戸惑っているのだが、本文を読んでいただいた方が極北民族の世界をより深く知る材料になれば、と思っている」と記している。
 犬そりのスピード感やアザラシ猟における狙撃の距離感などはたしかに映像の方が説得力があるが・・・。

 そうそう、それとアラスカではMのすごい蚊の話が出てくる。24時間とにかくまとわりついて完全武装の蚊帳のような服を着ていないと「死んだほうがまし」と思えるくらい刺されるらしい。アマゾンやオーストラリアでかなりの蚊の経験がある椎名も唖然とするしつこさである。カリブーは子供のカリブーを蚊から守るように行動するという。カリブーについて語る星野道夫の本には蚊についての記述の記憶がないが、どうだったのだろうか。

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いまさらエヴァンゲリオン

劇場版 NEON GENESIS EVANGELION - DEATH (TRUE) 2 : Air / まごころを君に
 エヴァンゲリオンがブームになった10年前は何の興味もなかったが、この9月に公開される新作のプロモーションビデオでの街中からせり上がる通常兵器とビル群のCGと宇多田ヒカルの歌う「Fly me to the moon」に惹かれてアニメ全編と映画2本を見てしまった。DVDが借りられなかった分はYouTubeでフランス語とスペイン語字幕(音声は日本語)をゲット。

 第一話から見始めた当初はいろいろびっくり。物語の設定をわざとあいまいにしているせいか疑問が疑問を呼ぶ作りになっている。エンディングテーマがFly Me To The Moonであることも知るが曲とともに流れるエンディングアニメも不思議だ。なんでレイがさかさになって回転しているんだろう。これ。敵の呼称が「使徒」などいかにも宗教的な命名。
 で、話は終末になればなるほど混沌とし、TV版とDVD版と異なる画像、さらには劇場版2本の全く異なる結末。というわけで9月からむこう3年にわたって公開されるものも別の結末になるようだ。

 監督の庵野秀明は「風の谷のナウシカ」で巨神兵や「火垂るの墓」の原画を担当した宮崎駿門下生。97年公開のジブリ「もののけ姫」に宮崎駿が異様に気合を入れたのは同時公開がエヴァンゲリオンだったためとも言われる。宮崎はエヴァンゲリオンの映画を3秒しか見ていないと言っているが、このふたりの確執はどうなったか。このあたりの情報はこちらが詳しくかなり楽しめる。

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