安曇野の写真集その1
昨年の今頃は安曇野を訪ねた。というわけでもないが安曇野の写真集をチェック中。
穂刈貞雄「安曇野 アルプス山麓の四季」。槍ヶ岳山荘の穂刈さんの写真集。96年刊行。アルプス山麓の四季の副題のとおり、北アルプスを意識した作りになっている。けっして山を中心の写真ではないが、いつでも山がある景色を感じるし、あまり素材に凝って芸術性に走るところもない好感の持てる写真集。巻末には町ごとの撮影ポイントの詳細な解説がある。
赤沼淳夫「安曇野光彩」。燕山荘の赤沼さんの写真集。赤沼さんは5年ごとに写真集を出しているようで、91年に「燕岳と安曇野-信州光彩」を出版、5年間で安曇野もまた変ったということでこの作品が96年、上の穂刈さんとたまたま同時期である。
こちらはやや素材志向というか芸術志向。こちらもある意味、安曇野の典型的な風景であろうが、撮影場所の記載がないので安曇野の風景を探求し、その場所に行きたいという人にはあまり向かないかも。
安野光雅「安曇野」は81年刊行。安野光雅を最初に知ったのは昔、旧第一勧銀の通帳だったかな。で、当然この本は写真集ではなく絵である。ただし画文集という感じで上の右の写真のように見開きで右にエッセイ、左にスケッチとなっている。安野光雅その人が山を知らないわけではないようだが、山のスケッチを見たときにその山があれだとわかる書き方でないとどうもいまいちに感じる。エッセイはなかなか良いのであるが・・。
上高地・安曇野―輝ける大地の自然と人 大町山岳博物館編は写真集ではないが、面白そうなので手にしてみた。まだ読んでいる最中・・・。どちらかというと北アルプスを中心にした歴史的な解説が多いが、けっこう読み飽きているはずの明治大正期の上高地の話なども知らないことが多く、面白く読める。
旅 安曇野・北信濃は97年刊行の旅行ガイド。図書館で上の「上高地・安曇野―輝ける大地の自然と人」の横にあったので借りてきた。文庫本サイズで期待していなかったが、ほぼ全部が写真集である。範囲も北信濃を含めているため広範囲である。安曇野編は、安曇野 花紀行、アルプス展望、上高地・奥上高地、安曇野風情とテーマが分かれ小さいながらもなかなか立派な写真が多い。ただし安曇野よりは上高地や北アルプスでの写真が多い。安曇野のスタートが、ウェストンが絶賛した保福寺峠から始めているのも作者の思考の表れだろう。
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