風見武秀山岳写真集「ETUDE OF ALPS」
風見武秀山岳写真集「ETUDE OF ALPS」を購入した。
朋文堂山岳文庫の第2巻で昭和28年9月刊行のもの。B5変形で62ページ。
風見武秀は「山を愛する写真家たち」でヒマラヤの写真を数枚見てから気になっていた。
「山を愛する~」は年代順に掲載されており、風見は船越好文と三浦敬三の間に掲載されている。朋文堂が山岳文庫の2冊目に刊行するのだから昭和28年当時でも第一人者だったのだろう。ちなみにこの2年前に「山岳写真傑作集」で田淵行男が遅れたデビューを果たしている。
ただ「山を愛する~」の写真が海外だけだったのと、この写真集の副題がETUDE OF ALPSとなっていたので、てっきりヨーロッパアルプスの写真集ではないか思っていた。
しかしページをめくると純然たる日本の山ばかりで、かえってよかった。穂高や鹿島槍、剣など絵になる冬山が多いが、大雪山や八甲田、谷川の写真もある。先頭に写真解説のページが並び、そのあとにグラビアが続く変わった構成で、短いコメントは解説欄にのみあり、本文グラビアには写真の題名もない。巻頭には当時の東京都知事、東龍太郎と後の日本エヴェレスト登山隊長になる松方三郎の言葉。
当時の定価600円をやや状態が悪いものの500円で入手。
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