星野道夫「森と氷河と鯨―ワタリガラスの伝説を求めて」
星野道夫「森と氷河と鯨―ワタリガラスの伝説を求めて」はアラスカのエスキモーやインディアンのいくつもの神話に登場するワタリガラスをめぐるエッセイと写真集であり、遺作である。
ワタリガラスの神話を追い、ベーリング海峡を渡りシベリアに向かった最終章は原稿ではなく取材旅行の日誌が引用されている。同時並行で企画されていたTV番組の取材で星野は事故死してしまったため、原稿にならなかったためである。
ツンドラの夏に咲く小さな花々の可憐な写真を初めて見た。高山植物が氷河期の生き残りであることを改めて思い出した。
この本と星野道夫「旅をする木」はmixiのコミュで推薦していた本であるが、たしかに「旅をする木」を読んだあとに「森と氷河と鯨」を読むと彼が語る物語の背景がわかって良い。
Recent Comments