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漆(うるし)の本(その2)

「産地別 すぐわかるうるし塗りの見わけ方」 輪島塗、会津塗といった産地別にその特徴などを紹介している。最初に工程や用語集などを置き、産地別の解説が続く。
 津軽、秀衡、浄法寺、鳴子、輪島、山中など国内が琉球を含め31、海外はタイ、ミヤンマー、ベトナム、朝鮮、中国、台湾。産地別に特徴や歴史のほかに下地や塗りについても記載され、巻末に買い方、手入れなどの解説、詳細な用語集もついている。
 最初にページをめくったときは、さながら観光ガイド的な甘い構成かと思ったが読むべき材料は揃っており、なかなかの良書であるが結局のところ「見分け方」は信用できる店で材質等の表示を見てそこそこの価格のものを買うことのようだ。2000年12月刊行。
荒川浩和・山本英明・高森寛子「ほんものの漆器―買い方と使い方」
1997年刊行のとんぼの本。表題のとおり入門用の実用書である。著者の荒川浩和は東京国立博物館漆工室長であり漆芸史が専門。山本英明は塗師(ぬし)、高森寛子は漆器や道具に詳しいエッセイストである。漆器の使い方の話や所蔵品の写真では白洲正子も顔を出している。
 材質、価格、買い方、手入れなど基本的なQA、用語集も揃っており実用的な入門書である。刊行年が古いのでその点を留意する必要があろう。
 なお、20年以上前から販売しているという山本英明のお椀はリンク先で見たら16,800円。この本では16,000円だった。

高森寛子(文)・大屋孝雄(写)「漆の器それぞれ 」
 上記の「ほんものの漆器―買い方と使い方」を編集した高森寛子が懇意にしている漆職人たちの作品、主としてお椀、をインタビューを交えて紹介するやや高級なカタログといえる。もっとも価格が表示されていない作品も多いが。
 途中に漆器ができる工程を漆掻きから解説してあるものの、漆器について全く知らない状態で読むのはやや困難。上の2冊のうちいずれか程度の基礎知識はいる。でないと用語や雰囲気がわからないだろう。というわけでこの3冊のなかでは最後に読んだ。子供向けの漆器(お椀やスプーン)などの解説もある。
 巻末にそれぞれの作者の作品が見られる場所などの情報が掲載されているが、多くは地方でありWEBを持っている方も少ない。したがって気に入ったからといって簡単には購入できないが、2006年7月刊行であり現代の著名な作家のカタログといえようか。

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