« 田淵行男「北ア展望」 | Main | PhotoshopElementsでトーンカーブ »

安曇野の春を満喫。長峰山、光城山と田淵行男記念館

長峰山から後立山連峰

 5時19分に中央道に乗った頃はまだ雲が多く、見通しも悪かった。甲府盆地に入っても白根も見えず、韮崎あたりでも鳳凰には雲がかかり、八ヶ岳がやっと見える状況で、今日ははずれかと思ったが、次第に天気は良くなり諏訪の手前では遠くに穂高が見えてきた。穂高を含め北アルプスを見たのは2002年以来だろう(天気運よりもそもそも遠出の回数の問題・・・)。
 塩嶺トンネルを抜け、安曇野平野に入ると北アルプスが見え始めた。梓川SAで常念山脈から鹿島槍まで見えたので安心して長峰山に向かう。
 この山のことを知ったのは実は2日前。信州は今が桜の旬という場所も多く、ネットで桜情報を検索したら、この山が満開だと出ていた。場所を調べると本日の目的地である「田淵行男記念館」にほど近い。「記念館」からは光城山も近いがここはふつうは麓から歩いて登る山のようで、地図を見ても山頂周辺の道は細くなっている(というのが大間違いであることが後ほど判明)。一方、長峰山は車で山頂付近まで行けるようであり、娘も行く可能性があったのでここを選んだ。

 篠ノ井線の明科駅の先から舗装された林道をあがると随所に山桜と山吹が咲き乱れる。信州はこれからが春本番なのだろう。GWにしては時間のせいもあるのか対向車はほとんどいない。やがて「天平の森」との分岐があり山頂方面への道をとるとすぐ脇から階段状の登山路が見えたので車を降りた。階段を数分息を切らすと「チョウの道」の看板がある場所に出た。山頂のように見えるが雑木林に囲まれていてあまり展望はよくない。雑木林越しに常念岳が見える。はるか左に白い嶺が見える。並びは穂高っぽいが方向が違うし、乗鞍でも御嶽でもなさそう(帰宅後中央アルプスと判明)。
 むむ、ネットでの評判とはずいぶん違うなあ。それとも歩いて登るルートにはもっといいところがあるのだろうか、と思いつつふらふらしていると、そこからまだ登山道が延びていたのがわかり先に進む。チョウの道から数分で別のピークが現れた。なんと直下に立派な駐車場とトイレがあり、車も10台ほどいるではないか。さきほどの登山路の入り口の道をそのまま車で進むとここまで来れたようだ。まあ、少しくらい歩いたほうがいいけど。

 山頂は西面が開けていて桜と草原になっている。草原の下部にはハンググライダーの出発場所と思われる施設があった。さすがにかなりの人の数であるが、それでも10数人というレベルで連休の割りには空いている。正面の常念岳を中心に左は蝶ヶ岳、大滝山、右は白馬三山までパノラマが広がる。
 時期尚早と期待していなかった雪形もいくつか見えた。常念岳の「常念坊」と爺ヶ岳の「種まき爺さん」、鹿島槍の「獅子」はいずれも未完成ながらそれとわかる。五龍岳の武田菱は方角的に無理。白馬は親子ともまだ。
 久しぶりの北アルプスに満足したのであとは麓の「田淵行男記念館」に寄るだけと、カーナビをセットする。てっきり登ってきた林道を戻るのかと思ったら、車を止めた分岐を左に行けとの指示。ということは地図の細い道ではなく立派な道がまだまだ続いているのか。
 桜と山吹の中を車を進めると急に車が多い場所に出た。ふと見ると「光城山」とある。なんだ、こんなところまで林道が来ているのだ。行きがけ(帰りがけだが)の駄賃と車を止めて、光城山に向かう。数分で山頂。こちらは長峰山と違って人の山。家族連れも若いカップルも老若男女問わず。
 長峰山とはわずかに視点が違うものの、見える山はほとんど同じである。常念を眺めていると、そばに居た人が「槍が顔を出している」というのでその場所を教えてもらう。なるほど肉眼ではよく分からないがカメラのレンズ越しに見ると横通岳の稜線にはっきりと見える。
田淵行男記念館

 さすがに人の多さにそそくさと引き上げ、「田淵行男記念館」を目指す。途中、鉢伏山の雪形「雁」も見た。麓に下りるとかなり渋滞。渋滞のさなか、水田に映る逆さ常念を見つけたが車を降りるわけにもいかず・・・11時過ぎにやっと到着。
 「田淵行男記念館」は「あずみのガラス工房」などがある「安曇野の里」の敷地内にある。山岳写真の個人の記念館にどれほどの来客があるのかと思ったが、数人居た。「田淵行男作品集Vol.1」をここから通販で購入したときに招待券が同封されていたので、入場料300円はなし。中は2つのフロアに分かれ、今は雪形の写真を中心に展示している。その他に氏が使ったテントやカメラ、未販売の山旅の記録アルバムなど貴重な資料も展示されている。大きなサイズで見る写真はもちろん良かったが、驚いたのは蝶の細密画のサイズ。田淵の多数の著作や写真集の各所に登場しているギフチョウなどおなじみの細密画であるが、大きさは新聞紙半分くらいもあろうか、あれほど大きなものとは思わなかった。蝶などのオリジナルグッズを仕入れて帰宅の途に着く。
 仕上げにみどり湖PAで穂高をカメラに収め、まだ渋滞のない中央道を快調に走り、3時間ほどで帰宅した。
写真

長峰山

36/19/56.738,137/56/37.378

光城山
36/18/54.309,137/56/43.528

田淵行男記念館
36/19/21.001,137/54/26.001

|

« 田淵行男「北ア展望」 | Main | PhotoshopElementsでトーンカーブ »

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 安曇野の春を満喫。長峰山、光城山と田淵行男記念館:

« 田淵行男「北ア展望」 | Main | PhotoshopElementsでトーンカーブ »