田淵行男作品集Vol.1
田淵行男記念館による「田淵行男作品集Vol.1」を入手した。(ちなみにVol.2以降はない)
幅25センチほどの図録である。
代表作品集という意味では「日本の写真家11 田淵行男」(岩波書店)があるが、2つの作品集はかなり構成が異なる。
「日本の写真家」が写真中心で構成し、解説も田淵以外の人によるのに対して、「作品集Vol.1」は写真はもちろんであるが、よりナチュラリストとしての側面やエッセイストとしての田淵にも注視した構成となっている。
とはいえ、63ページの図録でこれらを十分に収録ができないのは当然であり、特に写真点数が「日本の写真家」に比べるとかなり少ない。というか図録に収録された作品はすべて「日本の写真家」に収録されている。しかし、「日本の写真家」の感想で少し小さいのではと書いた写真の大きさは、幅が広い図録の方がかなり大きい(左写真参照:左が図録、右が「日本の写真家」)。
図録は最初の1/3が写真集、次の1/3が「写真文集」スタイル、最後が蝶や植物のカラー写真と解説、エッセイとなる。あとがき以外はすべて田淵の著作からの転載であり、ナチュラリスト、エッセイイストとしての田淵行男を小振りながら堪能できる構成であり、田淵行男記念館が刊行しただけのことはあり、よく考えていると感心した。
同時に入手した「百楽の山 常念岳」は田淵行男というよりは常念岳の本であるが、そこは田淵行男記念館刊行の本、当然、田淵の写真や記事も多い。その他に、ウェストンや冠松次郎(初めて顔写真を見た)やそれに続く常念岳とゆかりがあった古今の人たちと彼らの手になる写真や歴史や自然についてまとめた本である。
今回の2冊は田淵行男記念館にメールで購入方法を照会して求めた。現金書留で本の代金を送ると、着払いで投函から3日後に届いた。記念館のパンフレットと特別展のちらし、入場招待券が2枚同封されていた。長野県豊科にある田淵行男記念館はちょっと遠いけれどもひそかに今年は雪形を見たいと思っているので、初夏には出かけてみたいものだ。
P.S 記念館に2回行きました。
http://outdoor.cocolog-nifty.com/daydream/2006/05/post_6c33.html
http://outdoor.cocolog-nifty.com/daydream/2006/09/post_e8ba.html
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