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山の本漁り(その2 写真集)

 ヤフオクで山の本を漁り始めると、写真集が意外に安く出品されていることに気がついた。

山 光と影
山本和雄他による山と渓谷社の写真集「山 光と影」は昭和53年の刊行。当時の広告をヤマケイで見た記憶があるが、17,000円という定価は学生にはとても手が出ない代物だった。梱包ダンボールは縦が50cmちかくあり、本体の写真集は横開きでA3横42センチ。この写真集の良いところは見開きではなく左隅の縦3箇所のビス止めのため、見開き2ページで真ん中が本の折れになってしまうようなことがないことである。ビスをはずすと1枚1枚を分離できて額に入れて飾ることもできる。もっともうちにはそのスペースがないが。
 冒頭を飾る山本和雄の滝谷夕映がすばらしく次のページの西田高生の初夏の池ノ谷が渋い。入手価格の1,000円は桁間違いのように思えた。
 

美しき山
美しき山

 やはり、刊行当時にヤマケイで広告を見て、手が出なかった写真集のひとつに「美しき山」 日本山岳写真集団(山と渓谷社 昭和52年:9,800円)がある。縦29センチの大型本。新田次郎が総編集を担当。日本を代表する写真家が日本の山を北から順に撮影している。
日本の山を北から紹介する写真集はいくつもあるし、今回ぼくも同じヤマケイの「日本の山」(昭和44年 2,800円)を入手したが、これらの写真集とは時代の差に伴う印刷技術の問題もあるが、やはり写真のレベルが違う。

山渓カラー名鑑「日本の山1000」日本の山1000
多数の日本の山の写真を見たいのであれば、現行でも販売中の山渓カラー名鑑「日本の山1000」の方が良いだろう。この本は日本の山、1000座を北から順に写真と簡単な解説で紹介している。「日本の山」は234座である。

 しかし、「日本の山」をあなどってはいけない。目次(下の右の画像をクリックすると拡大)を見てわかるとおり、この写真集は山の写真だけではなく主要な高山植物の写真に加え、当時の一流の作家、写真家によるエッセイも寄せられている。「日本の山」は「日本の古本屋」でもけっこう安く出ているし、ヤフオクならさらに安く入手できるだろう。ぼくは500円で入手した。

日本の山
日本の山の目次

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