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志水哲也「黒部物語」

黒部物語

 またまた志水哲也の本を借りてみた。

「黒部物語」(写文集)である。

 まちがいなくいい本である。

大きさは、黒部からの言葉の3部作よりも一回り大きいA5版。
本文146ページで写真と文章の割合はざっくり6:4か7:3くらいか。
3部作もいうならば写文集であり、写真の間に文章があるが、同じ構成。
これはとても読みやすく見やすい構成だと思う。

最近、いろいろと山の写真集も物色しているが、写真がど~んと続いて、最後の方に細かい字で解説がある通常の写真集は、写真を見るのには良いがその写真の背景を知るために文を読むのがやりにくい。
「黒部物語」「大いなる山 大いなる谷」「果てしなき山稜―襟裳岬から宗谷岬へ」のごときハードな山行を続けていた志水氏が冬の鹿島槍から剣沢大滝への最初で挫折してしまうところから始まる。それ以降、美しく迫力ある写真とともにハードな山行から写真への目覚め、無謀な独身から家族を持つもの、20代から30代、という氏のハード・ソフト両面での変化を綴りながら写文集は続く。
 最初に「大いなる山 大いなる谷」を読んだときに、氏のサイトを見て、山岳ガイドの仕事予定が多くて、これで氏本来の山はやれるのかとの危惧を抱いたが、余計な心配であった。彼はガイドをしながら、今までとは別の歩き方をして黒部と向かい合っているのだ。

 そういう氏の変化も含めて、黒部の写真を楽しめる。

 黒部といえば修学旅行でアルペンルートを通ったことがあるだけのぼくにとって、黒部源流はずっと昔から憧れの場所であり、たぶん今後も行く機会がたぶんないと思える場所である。そういう個人的な事情もあり、黒部関係の本は好きなのである。

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