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志水哲也 「大いなる山 大いなる谷」

大いなる山 大いなる谷

志水哲也 「大いなる山 大いなる谷」を年末年始で読んだ。

志水哲也氏についてはこちらでも少し書いたが、たまたま本を見たので入手した。

すばらしい。凄い、というべきか。
これほどまですべてを捨ててのめりこむ人がいるのだ。

 NHKのTVで氏を最初に見た番組は有峰から高天原と黒部の源流をめぐる氏にすれば伸びやかな山旅だった。その後、黒部の剣沢大滝を遡行する番組を見た。剣沢大滝の番組では氏の岩稜技術を垣間見た。
この本は17歳での北アルプス夏季全山縦走から黒部の全流域遡行(この中には剣沢も含む)、谷川岳衝立岩、ドリュ単独登攀、南アルプスと知床の冬季全山縦走、日高春季全山縦走が収められている。
これだけの期間、山に入るだから学生のとき以降は定職はなく、アルバイトで資金をためて山にこもっている。
本書は氏が山中でつけた山日記の集大成であり、そのときの気持ちや感動・挫折などがストレートにつたわってくる。名文ではない。しかし読ませる。
 ぼくは岩も沢もまともな冬山も経験がないが、そういう相手をも引き込む素直で印象的な文章である。
長期の山行に入る前の気持ち、終盤が見え、次に何をすればいいのかと悩み寂しさにとらわれているのが氏の山行のいつものパターンである。

 そんな志水さんは今は山岳ガイド兼写真家である。
 氏のウェブサイトを見てみた。
3月までのガイドプランがびっしりと並んでいる。ほぼ毎週末である。
 これ以外の平日も相談により個別のガイドをするらしい。
 どの程度の応募があるのかは不明ではあるが、ガイド稼業は順調そうである。
 しかし、こんなにガイドばかりしていて、大丈夫なのだろうか、山への情熱は持ち続けられるのだろうかとも思わなくもない。

さて、ガイドプランをざっと見てみたがさすがに積雪期、手がでそうなものはほとんどないのは残念。

p.s ぼくの持っているのは95年の第3刷だが、2004年に新装版が出ている。表紙がちょっと明るめになって、あとがきが変ったようだ。
あとがきは、こちらに掲載されている。 
 お、新装版の方が安い・・・。

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