「iモード以前」松永真理
松永真理「iモード以前」を読んだ。
「iモード以前」といっても携帯電話の歴史の話ではないです・・・・。
松永真理の名前を知っている人、あるいは「iモード事件」を読んだ人なら内容は想像がつくだろう。
そう、松永さんがNTTドコモでiモードを立ち上げるために転職するその前までの話、すなわち氏が苦難の就職活動を乗り切り「3年働いてみよう」と思ったリクルートでの20年の話である。
リクルートはぼくが学生の頃から仕事がきつい企業として有名だった(銀座のあのビルに就職関係で訪問した記憶があるが、怠け者のぼくがあの厳しい企業を受けようという気はなかったのでどこかの企業の説明会だったか・・・)。
氏のリクルート入社は74年であり、ドコモに転職するまでには例の「リクルート事件」がある。このときの当時若手の松永氏や彼女の周囲の行動も記されているが、不祥事が発生した企業とは思えない前向きな態度(本人や社員はもちろん組織全体も)に元気な企業を見た気がする。リクルートとは回線リセールの関係の方とお付き合いしたことがあるが、彼らの元気な(少なくとも当時は)理由がこの本でよくわかる。
しかし日本的な企業がここまでの風土になるのはやはり難しいのだろうなあ、とも思う。
「iモード事件」もなかなか面白かったが、こちらのほうが面白いと感じた。
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