爽やか官庁 国土地理院
厚さ100ページ強の月刊誌で年間購読料が12,000円という強気な雑誌がある。「選択」という。最新号の目次をこちらでごらんになるとわかるが、カテゴリーは国際政治、国内政治、産業など広範囲にわたる堅い内容。新聞や雑誌の記者が自社では発表できない記事をバイトがてら本音で投稿しているといわれる雑誌でもあり、批判的な記事が目に付く。
そんな堅い雑誌の6月号に「爽やか官庁 国土地理院」という見開きの記事があった。
「数ある行政機関のなかでもひときわアカデミックな存在で、しかもたいへんな実力を備え持つ。矢口彰・国土地理院院長は役人臭さのない、自由で開放的な人柄」と紹介があり、新潟地震での迅速な活動や福岡県西方沖地震やスマトラ沖地震での地殻変動範囲や津波被害の研究などの活動を報告し、「どんなにすぐれた衛星写真があったとしても、そこから情報を的確に読み取り、それらを分析統合し異変を解明する能力がなければ宝の持ち腐れになってしまう。世界でもトップレベルの衛星写真解析能力を持つ国土地理院ならではの実績は枚挙にいとまがない。」と敬意を表している。
さらに電子国土Webシステムや「地図と測量の科学館」に話題はおよび「縁の下の力持ちともいうべきそんな国土地理院の存在は、もっと広く国民にアピールされていい。」と結んでいる。
辛口のこの雑誌でこれだけべた褒めされた官庁はこの数年ではぼくは記憶にない。
と、ここまで書いたところで国土地理院が管理する数値地図がCD-ROM化されたときの「DayDream」の書き込み(1997/7/6)を思い出し、やっとマスコミも注目してくれたと少しうれしくなった。
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