JR西日本は変わるのか(その2)
JR西日本の脱線事故に係わる、事故当日以降の「不祥事」のマスコミ報道についてはその姿勢を疑うが、
一連の「JR西日本体質たたき」によってひとつだけ良かったことがある。
それは脱線事故の直接的な原因が速度超過によるものであることが明らかになってきたわりには死亡した運転手たたきがないことである。
かつて航空機事故が多かった頃は機体の潜在的な設計ミスやヒューマンファクターをカバーでできないノンフェイルセーフが調査で発覚しても、政治的・業界的圧力で(死して物言わぬ)「パイロット操縦ミス」説が大勢を占めた。このあたりの事情は柳田邦男「マッハの恐怖」「続・マッハの恐怖」等の一連の航空機事故関連の書籍によって今では割りと広く知られている。
マスコミにしてみればいくら直接的な原因だとしても死せる若き運転士の責任を問うよりも、親方日の丸的企業をたたくほうが憂さ晴らしにもなる。
しかし、武富士問題のTV朝日とか、不祥事続きのNHKあたりがトップニュースで宴会だ、ゴルフだと報じるのはいかがなものか。行動の優劣・品位はともかく、これらの一連の「不祥事」がトップニュースに値するものだろうか。
同じ日に小泉首相がロシアを訪問しているが、そのニュースは番組の最後にわずかに触れられただけだった。
マスコミが「庶民を啓蒙」する意思があるのであれば、一見つまらない話題に潜む重要性や考え方を披露するなど、少しは視聴者に頭を使わせる報道があっても良い。
それと記者会見の席上で横柄な口を聞く記者の姿をそのまま報道するのは「私どもマスコミは礼儀も知らない天下の公僕です」と知らしめるだけなのでやめたほうがいいだろう。
さて、関係者と想定される方のなかなか興味深い意見が紹介されていた。こちら。
組織は大きくなるほど官僚的になり、倒産の可能性がほとんどなく職を失う可能性がゼロに近いほど腐敗
していくのかもしれない。
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