小山慶太「光と重力 ニュートンとアインシュタインが考えたこと 一般相対性理論とは何か」

 題名のとおり、ニュートンとアインシュタインが光と重力をどのように考えたかという本である。全体として面白かった。特にニュートンの時代までの変遷が面白い。そして公然の秘密ではあるが、やっぱりニュートンの一番の興味は錬金術にあったようだ。アインシュタインの話は当然ながら光速度不変から始まり、特殊相対性理論から一般相対性理論に進むわけだが、あまりにも数学の知識がないので、式の意味することがわからない。ニE=MC*Cは、誰でも読めるが、偏微分方程式やテンソルがわからないと重力の場の方程式が何を意味するのかわからない・・・。

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村上春樹「意味がなければスイングはない」

 デューク・エリントンの「スイングがなければ意味はない」をもじった題名に何となく敬遠していたが、読んでみたらなかなか面白かった。題名からジャズの本かと思ったが、ジャズは3つだけ。名前は知っているものの聞いたことがあるのはシダウォルトンのみ(^^)。
 面白かったのは、ルービンシュタインとゼルキン。ルービンシュタインといえば真面目にショパンを弾いているおじいさんという先入観だったが、まるで人生をなめたような天才で。練習はしないプレイボーイで、どんな曲でも一瞬で暗譜してしまい、アンコールで弾く曲の出だしを忘れたら、適当なコードだけで観衆を沸かせ、舞台隅にいる師匠に怒られるかとステージを去ると師匠が「おまえはとんでもないやつだが、間違いなく天才だ。俺にはあんな芸当はできない」と・・・。レコードジャケットの印象に騙されていた。ゼルキンはほとんど聞いたことがないので、よくわからないが・・。
 正直、テーマとなるアーティストをあまり知らないのだが、それでも面白かった。

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この世界の片隅に

昨日(土曜日)の「君の名は。」に続き、今日(日曜)は「この世界の片隅に」
キネマ旬報ベスト1位となるのがなんとなく(あの雑誌の傾向も含め)納得できる出来。
奇跡も起こらず、神様もいない。そんな中で徐々に戦況は悪くなる。
太平洋戦争ものはほとんど見ない、読まないので、あまり他の作品との比較はできないが。

(あの時代にしては)比較的平和な日々と小さな出来事を淡々と並べながらも、日付が進むごとに、大丈夫かな、この先と思い、やっぱり大丈夫ではなかったけれど、それでも最後の広島での夜のシーンと続くエンドロールの絵が良かった。あれがないと少し重い。「君の名は。」ほどわかりやすいメッセージではないけれど、じんわりいい映画だった。

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映画「君の名は。」

やっと観て来ました、映画「君の名は。」
CMしか見ていなかったのでもっと恋愛ドラマなのかと思っていたけど、かなり違った。
都心も山の中も実写に迫る丁寧で精密な作画や、電車のドアや襖や扉の開閉の低い視点が、小津をぱくってますよ的な演出に、好感を持てたものの、最初の40分、電話をかけるまでは、なんだかなあ、という感じでしたが、そこからは面白かった。
 個人的にはラストのラストは余計な感じ。最後のシーンは「時をかける少女」の最後を見るような、せつなさがあり、これは90点(10点の減点に意味はない)だなあ、と思っていたら、あのワンシーンが入ったのでちょっとがっかり。悪くはないし、ここまでやらないと共感を得にくいのかなあとも考えたが、オジサン的には余計。
 ふとした台詞やなんの変哲もないシーンが後からの伏線になっていて、作画、ストーリーともよくできている。ただ、泣ける映画とも聞いていたが、泣けるシーンはなかった。物語の遷移の早さや、高校生以上でないと理解できない内容も多く、ジブリの映画とはターゲットが異なる。

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アガサ・クリスティー「アクロイド殺し」

 ちょっとしたきっかけで読んでみた。

 「アクロイド殺人事件」という名前もずいぶん昔から聞いたことがあるが、ミステリーは江戸川乱歩何も一切読まない人なので、ミステリーもアガサ・クリスティーも初めて。「オリエント急行殺人事件」は映画はTVで見たことがある。TVでは「名探偵ポアロ」は見ていた気がする(刑事コロンボも)。
 文庫本とはいえ440ページもあるので、飽きるかなと思ったが、さすが。わくわくドキドキということはなかったが、ずるずると牽き込まれて、なるほど、これは映画やドラマなど映像化は難しいな、と最後に思った。

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