和田竜「村上海賊の娘」

 本作が2014年の本屋大賞を受賞した作品だとは知っていたが、前年の大賞があの忌まわしき「永遠のゼロ」の百田尚樹「海賊とよばれた男」だったこともあり、売れればいいのか?という感じで敬遠していた。
 「村上海賊の娘」も百田の著作と名前が似ていたので(^^)敬遠していたが、作者の和田竜が「のぼうの城」の作者と知ったので読むことにした。「のぼうの城」は野村萬斎の映画しか見たことがないけど、戦国時代でもああいう隙間というかニッチは面白いからである。
 で、「村上海賊の娘」
 面白かった。エンタテイメントですね。決して映画化はできなそうだが。
 この作品が素直だったのは能島村上海賊の当主に娘が居たとの記録は1つしかない、と最初に宣言して、これは木津川合戦を借りたフィクションですよ、と言っているところ。司馬遼の「竜馬が行く」を読んであれが坂本龍馬の実像と勘違いさせてしまう(そう思う読者が悪いが)司馬遼太郎よりも素直である。まあ、昭和30年代前半という高度成長期だからああいう小説になったのだろうけど・・・。

 「村上海賊の娘」は全体としてはエンタテイメントだが、短い台詞しか話さない信長の描き方とか、様々な地域の海賊や毛利家の描き方など味がある。
 ただ、景(きょう)と七五三衛門(しめえもん)との最後はちょっとくどい。
 エピローグのまとめも司馬遼ほどうまくはない。





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シン・ゴジラ

観てきました。シン・ゴジラ

ストーリーがある意味単純で純粋に特撮を楽しめる。
特撮はとてもよくできていた。あえて言えば電車がいずれもいまいち。

あと、あんなに立派な若い政治家って日本にいたっけか?わたしはずっと官僚だと思っていた。
科学者たちがオタクで良い。

エンドロールに野村萬斎の文字? え、居たっけ?
で、あとで調べてわかった・・・。へ、そうなんだ。

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泉麻人「ありえなくない」


「夕刊フジ」連載のエッセイを2003年に単行本に、2006年に文庫本にしたもの。
21世紀初頭、自民党次期総裁候補が4人(橋本、小泉、麻生とあと一人は森だったか)という時代。2002年には9.11が起こるが直接の話題にしたのは1回のみで、著者らしく
どうでもいい話題が多い。
 2回挟まれる山田五郎との対談が面白い。
 このくらい時代が過ぎてから当時のエッセイを読むと、結末を知っている歴史小説を読むような、楽しみがある。

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泉麻人「昭和40年代ファン手帳」

 高校同級生の自民党石破茂との対談をきっかけに昭和40年代の世相を綴ったもので、いかにも泉らしい内容が多く、新鮮味はないが、面白い。
 泉麻人はぼくよりも3学年上なので中学高校あたりがちょうど学校がずれる。昭和49年までしか話題がないので、自分の高校時代の話題がないのが残念。それでも、ああ、そうだった、そうだったという話は多い。「傷だらけの天使」とかの人気TVは夕方4時からの再放送が高校時代にあったので、アキラ(水谷豊)の「あにき~」の物まねは今でも付き合いのある高校の同級生がやっていた・・・。水谷豊が「相棒」(ほとんど見たことがない)で沈着冷静な刑事をやっていたりすると少しおかしくなる(一世風靡セピアのイメージしかない柳場敏郎が「踊る大捜査線」で警察官僚をやっているのも同じだけど)。

 でも一番面白いのはタメ口で初恋の話をする石破さんと泉の対談かも(ちょっと短いが)。

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映画「ゴジラ」1954年版

 なんと初めて見ました「ゴジラ」(1954年版のデジタルリマウター)
 もっと子供向けで特撮もちゃちなのかと思ったら、ストーリーもそれなりに練られているし、ミニチュア使用部分はさすがにちょっとしょぼい部分があったが(特に、船と戦闘機セイバーとか)、街中のシーンは当時の銀座をよく再現してあり、合成した動画もかなり観られる。もちろんCG多用の昨今のレベルとは比べられられないものの、少なくとも、その後の「ウルトラマン」とか「サンダーバード」なんかよりはよっぽど金がかかっている。
 それに実写で登場する自衛隊の兵器の多さ! 映画公開の1954年といえば警察予備隊が自衛隊になったばかりなので、撮影時は警察予備隊かそれ以前の保安隊の頃だろう(映画冒頭に「賛助 海上保安庁」と出てくる。
 やや残念だったのはジュラ紀とかがなぜか200万年前になっていたこと・・・。その頃はジュラ紀が200万年前だったのでしょうか??
 
 いずれにしても、このレベルの作品が第一作で登場すると続編は苦労するし、実際、苦労したのだろう。
7月29日公開の庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」は第一作をリスペクトしいろいろなオマージュが登場するようだ。

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